富山大和の「職人の技」展を見に行きました。
2012-05-29


今日は, 朝の病院での受療以外は予定がなかったので,
「街」へ出ました。
富山大和[1]の建物内にある紀伊國屋へ本を買いに行ったのですが,
そのついでに, 「日本の伝統 職人の技」展の会場にも寄ってみました。
予備知識を全く持たずに入ったので,
会場入り口から見た中の人達の格好(職人さん)を見て,
なんだか高そうな物が並んでいるなあ,
という位の印象しか持てませんでした。
木綿, 鉄瓶, 和蝋燭(ろうそく), 琥珀, 絹等,
素材と製品が並んでいました。
和蝋燭については, 本来の目的での使用は,
勿体ないという思いでできそうもない物ばかりでした。
木綿をみていたら, そうだよなあ, 以前は布は貴重な物で,
だから大切に着ていたのだなあと思うのでした。
石油文明って, 便利だけれど,
物の大切さを忘れさせるなあと思わせてくれました。

 そんな中, 版画が並んでいました。
多数の色で刷られた版画って,
色の分だけ版木(木版)を作らなければならないと,
相棒のとりほと話したことがあったのを思い出しながら,
そこに入らした方のお話を聞いてみました。
その方は刷り師の方だそうで,
いくつかお話を伺えました。面白い, というよりは,
苦労話に近いような印象でした(^^;。
版木もおいてあったので見ていたのですが,
その細かい仕事に, 言葉が出ませんでした。
木の枝が, 写実的に再現されているその版木を,
色ごとに作ってあって, 間違えたらそれは塵(ごみ)ですよね。
そこにいらした刷り師の仕事も想像を絶するくらい大変なのでしょうが,
版木を見て, 彫り師の仕事のすごさに驚きました。

 1つの景色や人物を,
多数の人達(絵師, 彫り師, 刷り師)が手を加えてできる版画,
なんでそんなに手間暇をかけるの?
と私は思ってしまうのですが,
自分の表現したい物を, 途中までは自分で表現しておきながら,
最後は第3者に託して表現させる, という作業なので,
それぞれを作っている人達にとっても,
できた作品は, 自分を離れた作品として楽しめる,
そのような魅力があるから,
それぞれの作業を手間とは思わないのではないか,
とも思ったのでした。

 たまたま行った富山大和でこのような物を見られたことを
感謝しております。

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