原子力発電所の廃炉は歓迎しますが, 最先端の研究者でも厳しいことを, 高等専門学校がやらなければならない状況は, 酷過ぎませんか?
2014-08-31


原子力発電所の廃炉は, 当然のことなのですが,
この分野の研究者は,
廃炉について何もしていなかったと言うことでしょうか。
福島民報という福島県域の地方新聞の記事[1]によると,

> 福島(工業)高(等)専(門学校)は
> (2014年)11月にも全国の高専でつくる
> 「廃炉に関する連携協議会(仮称)」を発足させる。

のだそうです。
福島工業高等専門学校(福島高専)は,
福島県いわき市にある[2]ようですが,
そんな危険なところに15-22歳の青年達を集めるのはやめて,
他の安全な場所(富山も良いでしょう)へ
「集団疎開」すべきと私は思っています。
それはともかく, この[1]によると,

> 廃炉に関わる人材育成が目的で,
> 福島高専の他, 富山高専(富山県)や
> 茨城高専(茨城県)などが参加する予定。

とあります。この記事から分かることは,
廃炉に携わる技術者や現場の人の教育がない,
ということでしょう。
原子力を応用する学問は,
多くが旧帝大級の大学や研究機関でなされています。
それなりに難しい学問, というよりも,
物理学と化学, 生物学や地球科学のみならず,
材料力学も必要で, 学際分野ということになります。
そのような, 大学院相当の水準を要求する学問に,
高専で対応できるとは, 考えにくいものがあります。
そもそも, 核廃棄物は処理できないのですから,
考えられる「廃炉に関わる人材」とは,
現場で廃炉を指揮する人なのでしょう。
そんなところに, 未来がある学生を送り込む気なのでしょうか?

 仮に高専の教員にそれだけの力量があったとしても,
学際領域に対応できる高専学生がどれほどいるのでしょうか。
私が大いに疑問です。

 もっと言えば, 高専がそのようなことをしないと,
東京大学や東京工業大学, 京都大学のような,
原子力工学の先端を担っていたはずの大学が
何もしない, 否, 何もできない, ということを言っているような物です。
高専はともかく, これらの大学は,
速やかに全研究を廃炉研究に転換して,
これ以上地球を放射性物質汚染に晒さない研究をして下さい。

[1] [URL]
[2] [URL]

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